本書は「ベクトル解析」の入門書である．「ベクトル解析」の書は数多く出版されているが，それらは，クラシックな書（応用を主としたもの）とモダンな書（理論を主としたもの）に大別され，この中間の書がないように思われる．そこで，その中間をとり，クラシック「ベクトル解析」からモダン「ベクトル解析」への橋渡しを本書は試みている．本書を読むための予備知識を若干仮定してある．しかし，それも偏微分と重積分の初歩に限っているので，何の抵抗もなしに読める．

１.ベクトル空間R３　２.曲線と曲面　３.ベクトル場の微分　４.ベクトル場の積分