現代数学で最高の難問と名高いリーマン予想をリーマンが提出したのは、33歳になった1859年11月のことでした。その論文は、数ページの要旨報告の形でした。リーマン予想とはゼータ関数の零点の実部に関する予想です。
その短い報告に続いて、零点研究の正式な論文を発表する準備をしていたはずですが、残念なことに、リーマンにはリーマン予想を提出してから39 歳で亡くなるまで7 年未満しか残されていず、正式な論文発表は叶いませんでした。
本書では、リーマンに代わってリーマンの夢を追いかけます。ゆっくりと歩いて見ていくことで、数学の未来も見えてくることでしょう。