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第4回
2010年 8月号
目盛りのない容器で水を量れ!(その2)〜三角格子のラビリンス〜
閉3容器問題の遷移グラフの解析結果一覧

ダウンロード閉3容器問題の遷移グラフの解析結果一覧(zipファイル/約730KB)

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解凍後のファイルはテキストファイルで、サイズは約5.9MBです。

説明

水の量50以下の範囲(範囲詳細は本編参照)の全ての閉3容器問題について、完全問題・全域問題となるか、実際に遷移グラフをたどって到達可能範囲を調べた結果の一覧です。一覧は次のような形式で表示されています。

(閉3容器問題の識別子) -> [有効領域の形状]-[非到達点情報] 問題種別 (形式判定結果)

・閉3容器問題の識別子の内訳 : (VA, VB, VC; W)

VA, VB, VC : 3つの容器の容量
W : 系内の水の量

・有効領域の形状の内訳

三角格子上の等角六角形となる有効領域の辺の長さを、反時計回りに示す。

・非到達点情報の内訳 : [α,β]

α : VC以下の自然数のうち、水の量として1つの容器に量りとれないものの個数。これが0なら全域問題。
β : 有効領域の多角形の辺上の格子点のうち、多角形の頂点からの遷移では到達できないもの個数。これが0なら完全問題。

・問題種別

## Perfect ## : 完全問題
== Full ==  @ : 全域問題
== Lack ==  X : 非全域問題

・形式判定結果

実際に経路をトレースしてみなくても、本編で指摘したいくつかのパターンに属することで、ループが存在して完全問題とはなりえないこと、もしくは、必ず完全問題となることが、判定可能であるものについて、どのパターンに属しているかを示す。

regular   : 本編第3節で示した、完全問題となる十分条件を満たすもの
gcd > 1   : 4つのパラメータの最大公約数が1でないため、完全問題となり得ないもの
triangle  : 3辺のみで反射するループが存在
parallelo : 平行四辺形(parallelogram)となる4辺で反射するループが存在
trapezoid : 等脚台形(trapezoid)となる4辺で反射するループが存在
cut edge  : 辺の長さの最大公約数が1でない五角形の角を切り落とした六角形において、5辺で反射するループが存在