第11回
2011年 3月号
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同じ形に分割せよ!(その1)〜不適切な切り口?〜
無限折れ線で相似な2つの図形に分割する
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操作方法・右下の「Draw」ボタンをクリックすると,選択された設定で分割された図形が表示されます。その際,境界線が順次確定していくプロセスも観察できます。分割タイプの選択まず,右側パネルの中程に4つ並んでいる小アイコンをクリックして,カテゴリーを選びます。選択されたカテゴリーについては,さらに向きによるバリエーションのパターンが,その下に大きなアイコンで表示されるので,そこから表示したいものを選びます。アイコンの2つのFの文字が,相似な2つの図形の相対的な配置を表しています。 パラメータの設定どのタイプにおいても,相似比を設定することができます。カラーパレットのすぐ下にある目盛りは,2つの図形の相似比を1:a(0<a<1)としたときのaをパーセンテージで表したものです。また,辺上に小さい方の図形が出現するカテゴリーでは,その辺上での偏り具合を,長さ1の辺上で小さい図形の周として確保された長さaの部分を除いた余りを左右にb:cに振り分けるときのb/(b+c)の値として設定できます(相似比の目盛りの下)。 値の設定は,目盛りを直接クリックすることで行えます。また,目盛りの左右のアイコンをクリックすると,順次増加/減少します。ここでは,設定できる値はいずれも5%単位で,その範囲は,aは30%から90%まで,b/(b+c)は20%から80%までとしています。 表示色の設定今回はおまけとして,絡み合う2つの相似図形を表示する色を選択できるようになっています。右上の2つのカラーパレットを取り囲む色が現在選択されている色の組合せで,変更するには,カラーパレット上で希望する色をクリックします。 観察のポイントこの分割では,境界線と同時に,分割された各図形も自己相似構造を持ちます。自分自身と,内包する自分と相似な図形との差分を考えると,これらの図形はその差分の図形を縮小しながら繰り返したものの集まりとして見ることができますが,その繰り返しの単位は,元の図形(正方形や正三角形)から,それを縮小したものを取り除いた形状となっています。 本編でも紹介したとおり,正方形の場合は,最初のカテゴリーでは縮小した正方形を角から取り除いたL字型が,2番目のカテゴリーでは辺の部分から正方形を取り除いた「コ」の字型が,それぞれ基本単位となっています。同様にして,正三角形の場合は,台形もしくは「く」の字型が繰り返しの基本単位となっていることも確認してください。 ※記事本編の訂正理系への数学3月号「数学パズルにトドメをさす!?」第11回の問題7(p.14)に誤記がありました。 |