月刊「理系への数学」数学パズルにトドメをさす?! 今月のFlash    おまけは→こちら
第15回
2011年 8月号
必勝法を探せ!(その1)〜最初から勝負あり?〜
n目並べで絶対負けないプログラムと対戦せよ

目的

n目並べ(n=3,4,5)と「三目並べず」で、プログラムと対戦しながら負けない手筋を探ります。プログラムは絶対に負けない手を打ってくるので、あなたも負けない手で対抗して引き分けを目指しましょう。

ルール

n目並べ

n×nの盤面に、先手は○、後手は×を交互に書き込み、縦横ナナメのいずれかの方向に連続したnマスに自分のマークを並べたら勝ちです。

三目並べず

三目ならべとは逆に、自分のマークを3つ並べたら負けです。

操作方法

・左のメニューからゲームを選び、右側のアイコンで先手・後手を選んで、開始ボタンをクリックすれば対戦がスタートします。

・自分の手番では、盤面のマークしたいマスをクリックします。

・ガイド表示のアイコンにカーソルを乗せると、先手/後手それぞれから見てまだ相手に止められていないラインを表示します。その際、あと1個でn個マークが並ぶラインは色つきで表示します。

・中止ボタンでメニューに戻ります。

プログラムの戦略

四目並べ・五目並べ

自分にとっての「安全な局面」(内容は記事本編参照)の条件を逸脱しない範囲で、自分の総ポテンシャル値をなるべく増やすような手を打ちます。

三目並べ・三目並べず

全局面を頂点として可能な遷移を表した有向グラフで解析した各局面の必勝属性(記事本編参照)に基づき、自分が必勝の局面では必勝を維持するような手を、引き分けの局面では引き分けを維持するような手を打ちます。

解説

四目並べや五目並べは、実際にやってみると、わざと負けようとしない限り勝負がつくようなゲームではないことがわかるでしょう。本編の「n目並べ(n≧4)では双方が常に安全な局面に遷移する手を打てる」という議論は、そのあたりの感覚を定量化したものです。

「三目並べず」で先手を選んだ場合、本編でも触れたように初手で真ん中に打たない限り敗着となりますが、2手目以降は相手の直前に打ったマスと中央をはさんで点対称の位置に打つようにすれば負けることはありません。