月刊「理系への数学」数学パズルにトドメをさす?! 今月のFlash    おまけは→こちら
第17回
2011年 10月号
必勝法を探せ!(その3)〜三つ巴のバランス〜
3人対戦ゲームの戦略を探れ

目的

必勝法が一般には存在しない3人対戦ゲームの簡単な例2種類について、各局面において何が最善手なのかを考えながら、プログラムと対戦します。また、3人中2人を操作することで、協力ゲームの例としても利用できます。

各ゲームのルール概要

三人石取り

山から、1回につき1〜2個の石を順番に取っていき、最後の石を取った人が負け。

三つ巴鬼ごっこ

6マスの盤面上のコマを、順番に1歩ずつ移動させる。他のコマのある場所に移動したらそこにあったコマは除外される。最後までコマの残った人の勝ち。

操作方法

三人石取り

・初期画面の「競技者選択」の表で、1番手〜3番手(A〜C)を人間(あなた)とプログラムのどちらが操作するかを選び、右側の石の個数の欄に山の石の個数(99以下の自然数)を入力して、「三人石取り」のボタンをクリックするとスタート。

・ゲーム中の操作は、人間が操作するプレイヤーの番において、取る石の個数(1個または2個)を選んでクリックするだけ。

三つ巴鬼ごっこ

・初期画面の「競技者選択」の表で、1番手〜3番手(A〜C)を人間(あなた)とプログラムのどちらが操作するかを選び、「三つ巴鬼ごっこ」のボタンをクリックするとスタート。

・ゲーム中の操作は、人間が操作するプレイヤーの番において、自分のコマの移動先のマスをクリックするだけ。

どちらのゲームにおいても、ゲーム中に「reset」ボタンをクリックするか、ゲーム終了時に「最初から」をクリックすると、初期画面に戻ります。

プログラムの戦略

三人石取り

記事本編で述べたように、勝つ確率がなるべく高くなるような選択を行います。ただし、1個取っても2個取っても等確率の場合は無作為にどちらかを選びます。

3人ともプログラムが操作するならば、3人の勝敗は記事本編表1に示した確率に従うことになります。

三つ巴鬼ごっこ

自分の必勝手がある局面ではその手を選択し、自分以外が必勝となるような手がある場合は(可能なら)その手以外を選択します。ただし、自分以外のだれかの負けが確定し、なおかつその相手に自分と残る1人のどちらが勝つかの選択が委ねられるような選択と、だれの負けも確定しないような選択では、後者を選びます。

3人ともプログラムが操作するならば、永遠に決着のつかない手を打ち続けることになります。