月刊「理系への数学」数学パズルにトドメをさす?! 今月のFlash
第30回
2013年 3月号
カードを操れ!(その2) 〜神経衰弱の戦略〜
完全記憶神経衰弱の最適戦略を考える
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目的

双方が過去に開いたカードを完全に記憶しているという前提での神経衰弱の最適戦略の、素朴な戦略との違いを体感して下さい。各局面でのあなたにとっての最適な戦術は右下に表示されますので、以下の指示に従ってプレイしてみましょう。

Open an unknown card.:一度も開いていないカードを開けます。

Don't open unknown cards.:ペアが出来ないことを承知の上、あえて既に知っているカードを開けます。

Take the known pair.:ペアとなることが確定しているカードを取ります。

なお「完全記憶」をシミュレートするため、一度開かれたカードは裏返しても透けて見えるようになっています。

操作方法

"Click to Start New Game"というボタンをクリックして開始します。先手後手はランダムに決められますが、指定したい場合は右下の"You play first","COM plays first"のボタンで始めて下さい。

あなたの番の時は、右下の"Recommended Tactics for You"の欄に、その局面での最適な戦術が表示されますが、その指示に従うかどうかは自由です。開くカードをクリックしてゲームを進めて下さい。

現在のゲームを中止するには、あなたの番のときに"abort game"をクリックして下さい。

繰り返し行ったゲームの成績は、"Total Score"の欄に勝敗および平均獲得ペア数が表示されます。履歴を消去するには、ゲーム開始待ち画面で"reset score"をクリックして下さい。

オプション

一度開かれたカードが透けて見えるSkelton Modeと、通常モード(Normal Mode)を、右上のボタンで切り替えられます。通常モードでも、一度開いたカードには影がついて区別できます。

相手の戦略は、"COM's Strategy"でレベル1〜3を切り替えられます。(本編記事の戦術1〜戦術3に相当します)

初期状態では、モードはSkelton Modeが、相手戦術はレベル1が選択されています。モードと戦術はゲームの途中でも(あなたの番のときに)変更できます。

戦術・戦略について

判明しているペアがある時は、どんな場合も必ずそれを取ります。それ以外の場合、戦術1では、とにかく新しいカードを開けにいき、戦術2では、1枚目は新しいカードを開けに行きますが、それで既知のカードとペアにならなかった場合は2枚目はあえて新しいカードは開けずに既知の(ペアにならない)カードを開けます。

戦略1は、戦術1のみを使う素朴な戦略です。戦略2では、新しいカードを開けるリスクの方が大きくなるある条件を満たした場合に戦術2を採用します。戦略3では、双方が戦術1・2を組み合わせて使う場合の、獲得ペア数の期待値最大を目的とする最適戦略をとります。

プログラムがあなたに勧める戦略には、戦略3に加え、何もせずに相手に渡した方が期待値が上がる場合に既知のカードが2枚以上あれば、それを取って事実上のパスをするという戦術(戦術3)も含みます。

局面を規定するパラメータは、各手番で1枚目をめくる前の状態における
  x:一度もめくられていないカードの枚数
  y:未知のカードの中に2枚とも隠れているペア数
であり、Total Scoreの表の下に表示されます。また、その下にその局面で選択されている戦術(あなたの番では、勧める戦術)を表示します。勧める戦術が"tactics = 3 (2)"となっている場合は、戦術3において、1枚目で事実上のパスの指示に従わず新たなカードを開いた場合に、2枚目では戦術2に従った指示を出すことになります。

詳しくは、本編記事を参照して下さい。