2009年に、京都大学工学部数理工学科創立50周年を祝う数理工学50周年記念行事が開催されました.国家戦略構築の構想力や生命を解明する試みなど、数理工学が現代に果たす役割を再認識する集会となりました.このように50周年という節目の年を越し、また「数理工学のすすめ」の改訂版出版から6年あまりを経たことから、新版を企画することになりました.数理工学コースにも新任教員が増えており、現職教員の記事を集めて改訂版の頁を入れ替えております.問題を正しく分析理解する、解決する手段を生み出す、のぞましい振る舞いを実現させる、といった数理工学のもつ力は、来るべき時代においても重要な位置を占めると思います.数理工学の魅力を感じ取る一助になれば幸いです.