整数と群・環・体 - 素数と数の認識論
河田直樹 著
ISBN978-4-7687-0467-7
A5判 / 206頁 / 2,300円 /
分類 : 数学一般 在庫状況 : 有
本書の狙いは、「数論」そのものを展開することではなく、「整数のさまざまな性質が、どのように認識され、把握されるのか」を考えてみることで、そうした認識がごく自然に現代の抽象代数学のいわゆる「群・環・体」という概念に結び付いていくことを示してみることである、その‘自然’を感じるには、とりあえずは‘ 整数の世界’ が最も相応しいと私は考えているが、フェルマーの小定理やウィルソンの定理、あるいはオイラーの定理などが、抽象代数学のフィルターを通して、また別の姿を現してくれるにちがいない。
第 1 章 素数に関する入試問題から
第 2 章 素数を拾う
第 3 章 素数と合同式
第 4 章 ウィルソンの定理と群
第 5 章 剰余環
第 6 章 剰余環から体へ
第 7 章 位数と直積群
第 8 章 ベルトラン・チェビシェフの定理
第 9 章 巡回群とラグランジュの定理
第10章 準同型定理と有限巡回群
第11章 いくつかの具体的問題
第12章 カーマイケル数
第13章 原始根と位数
第14章 原始根の存在定理
第15章 合成数と原始根
第16章 今後の指針と展望
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