800 円+税) ISBN978-4-7687-0471-4
数学一般 在庫あり本書はリー環のなかでも微分幾何学や理論物理学で使われることの多い古典型複素単純リー環の初歩(の初歩)を解説する。
線型代数を学べばリー環論の初等理論は手の届く位置にある。とは言うものの独学でリー環を学ぶとき線型代数とのギャップで戸惑う読者も少なくない。この本は,リー環論の入門書と「初歩の線型代数」の間のギャップを埋めることを目的に書かれた。やさしめに書かれた線型代数の教科書では学びにくい双対空間,対称双線型形式,一般固有空間分解などが(単純)リー環を扱う上で活用される.このような学びにくい(あるいは学び損ねた)線型代数の知識についてページを割いて丁寧に解説した点が本書の特徴である.この意味で,本書は「本格的にリー環について学ぶための線型代数の本」とも言うことができる。また,戸田格子や幾何構造についても紹介している。