難波誠 著ISBN978-4-7687-0485-1
A5判 / 206頁 / 2,500円 /
分類 : 幾何学 〇
代数曲線の織りなす様々な美しい図形は人々の感性に訴え、深い感動を与えてきた。同時に理性にも訴え、何故こうなっているのかとの探究にも駆りたてた。代数曲線の「外在的幾何」が、長い年月をかけて醸成される一方、複素数の導入によって、代数曲線は、虚方向にふくらみを持ち、 「曲面」と考えられる。この「曲面」を調べることが「内在的幾何」で、「外在的幾何」より深く本質的と考えられる。 幾何学が人間の直感に訴えなくなったら、危険である。この事はあまりにも技術的に高度に発達した「内在的幾何」に、時々みうけられる。この傾向を憂慮すると共に、「外在的幾何」の新たなる復権を願うものである。本書は、このような考えを背景として書かれた。
内容
- 複素平面と複素球面
- 一次分数変換群
- 有理関数の不思議
- 代数曲線の生息
- 華麗な二次曲線の射影幾何
- 代数曲線の奇妙な特異点
- 代数曲線の射影幾
- 代数曲線の示性数
- 示性数と位相幾
- リーマン面出現す
- リーマン面再び
- 有限と無限のはざまに