黒川信重 著ISBN978-4-7687-0497-4
A5判 / 232頁 / 2,000円 /
分類 : 数学一般 在庫状況 : 有
本書では,オイラーのゼータ関数論を原論文に沿って詳しく見る.そこには,オイラーの苦闘とともに,現代から未来にかけての大切なテーマが浮かび上がってくる. 本書は, 月刊誌 『現代数学』 2017 年4 月号〜 2018 年3 月号にわたる全12回の連載が基になっているが,オイラーが絶対ゼータ関数論・絶対保型形式論を研究していたことの公表は,この連載が初出である.
オイラーが発見したオイラー積から深リーマン予想が構想され,リーマン予想の真の形として注目されている.その深リーマン予想の本質が,実は,絶対保型形式の無限大における零点にあるという明快な視点に至るのである.読者は,本書によってオイラーの真の理解へと邁進されたい.オイラーのめくるめくゼータ世界を楽しまれることを期待する.
内容
- オイラーと積分解
- オイラー積への入門
- オイラー積分解の発見
- オイラー積の応用
- オイラー定数
- オイラー定数から絶対ゼータ関数へ
- オイラー定数の積分表示
- 絶対ゼータ関数の研究
- 絶対ゼータ関数論の発展
- 絶対ゼータ関数論の復旧
- 特殊値と関数等式
- ゼータの起源とζ(3)
- オイラーから深リーマン予想へ