数学の魅力を数学の芸術性と呼んでみる.たしかにキザッポクはあるが,初歩的数学の中にも魅力ある内容はみち溢れていよう.それをみつけ出し,自分自身の耳で確める.それが,「哲学とは哲学すること」 にあやかるなら「 数学とは数学すること」 となろう.本書の願いはそこにある.
ある恒等式をめぐりて/Lagrangeの等式と空間/De Morganの法則の正体/対称的と交代的/無限大の魔術/拡張の原理/解くは作るの逆操作/作ると解くの共存路線/冒険からの収穫