本書は、1993 年に刊行された「大学一年生のためのおもしろ線形代数」の改訂新版です。修正加筆しタイトルを改めました。誤記や分かりにくい記述を改め、いくつかの課題にヒントや解答をつけましたので、より読みやすくなっています。
大学の教員になってすぐ、抽象的な線形代数の学習に苦戦する学生たちを見て、何か思い切った工夫をしなければと思いました。学生たちと行列の応用問題作りを始めた所、ユニークでおもしろい問題が続々と生まれてきました。線形代数という学問が、どう現実世界と係わっているのか、どのような応用を持っているのかをできるだけ多くの問題を通して示しました。
ぜひ、初学者の方々に読んでいただきたい１冊です。
【内容】 ベクトルとは何か？／行列とは何か？／行列による世界旅行／将来はどうなる？／カサはなぜ開く／斜交座標とベクトル空間／部分空間について考える　他