本書は、（質点系の）解析力学の基礎と特殊相対論の基礎を修得している読者を対象に、一般ゲージ理論の入門を微分形式を駆使しながら行うことを目的する。
　1 . 一般相対論を学ぶなら重力場とディラック場の結合も扱うべき
　2 . なるべく早い段階で一般ゲージ理論を学ぶべきと意気投合した二人の著者が「内山の一般ゲージ理論＋共変解析力学」によって「一般ゲージ場の原理からの基本方程式導出」に焦点を絞る構成でまとめたのが本書である。
　本書が、高度なゲージ理論への入門の一助となれば幸いである。（本書「まえがき」より抜粋）
内容：
第1部　場の古典論
質点系のラグランジュ形式／一般相対論の原理／テンソル解析／場の古典論の概要とゲージ原理／電磁場／微分形式の微分形式による微分とその応用／複素スカラー場／ゲージ場／重力場／ディラック場／ゲージ場としての重力場
第2部　共変解析力学
従来の正準形式／共変解析力学：導入／重力場の共変解析力学／共変解析力学の展開
第3部　不変変分論とゲージ理論
不変変分論／内山龍雄の一般ゲージ場論／初期のゲージ理論
第4部　第1 , 2 , 3 部への付録
線形リー群／テンソル解析への補足／場のオイラー・ラグランジュ方程式の共変性／フレーム形式の公式集／ピン群／ディラック場の共変解析力学／エネルギー・運動量保存則
第5部　さらなる補足
特殊相対論と表現論／一般ゲージ理論と物性物理