中村英樹 著ISBN978-4-7687-0574-2
A5判判 / 200頁 / 2,200円 /
分類 : 数学一般 〇
●質問 vs 応答 大学数学基礎理論の盲点を衝く
数学を専攻する初学年生は,これから数学的数学を学び始める,というのであれば入門からしていきなり敷居が高くなるため,「懸命に勉強してはいるが,分からない」と悩む学生はいつの時代でも多い.
当著は,大学の講義で「微積分と線型代数は一通り学んだものの,分からないことが多い」,という学生を主な読者対象にし,そのような学生たちのもつ素朴な質問,あるいは躓きやすい箇所や盲点となっているようなことを質問 vs 応答(Response)という形式で執筆したものである.
【内容】
■ 微分積分
なぜεδ ? 論法を学ぶのか/実数の連続性は何のため?/中間値の定理の証明など要らない?/ヤコビアンはどうして導く?/重積分と累次積分は同じではない?/一様収束だと何がよいのか?
■ 線型代数
抽象的ベクトル空間の次元を定めるには?/連立1 次方程式におけるrank の役割は?/基本行列とは?/ 1 次写像f = 行列A か?/行列の最小多項式の意義は?/固有空間の次元は固有多項式の巾か?/行列の対角化の可否は?/巾零行列の標準形とは?/ジョルダンの標準化とは?/基底を固定したままで対角化はできないのか?/同時対角化可能とは?/ノーマル行列に就いていえることは?/単因子とは?/単因子の用途は?/行列の指数関数はなぜ重宝されるのか?