月刊「理系への数学」数学パズルにトドメをさす?! 今月のFlash
第27回
2012年 11月号
迷路を作れ!(その3) 〜アリアドネの糸の結び目〜
菱形十二面体による空間充填を利用したダンジョンを探索する

目的

菱形十二面体の小部屋44個を正八面体状に組み合わせた空間で作られたダンジョン(立体迷路)の中を探索し、出口までのルートを探して下さい。

ダンジョンは毎回自動生成されます。

動作概要

ダンジョンは階層毎に表示され、画面右が現在いる階層、画面左がその1つ上の階層のマップとなります。マップ上の赤い玉が現在位置となり、隣接する部屋のうち間に壁のないものをクリックすると、その部屋に移動できます。

画面上部には、スタートからの所要時間と、移動した歩数が表示されます。

操作方法詳細

・各階層のマップにおいて、同じ階層の部屋間の壁は白い太線で表示され、太線がない所は通過可能です。また、異なる階層で上下に隣接する部屋間では、床に穴が空いている表示になっている箇所が通過可能となります。

・上の階層に移動できる場所は、画面左側に表示されている1つ上の階層のマップの床の穴として表示されます。現在いる場所からすぐ上に移動できる場合は、上の階層の画面で床の穴から「赤い玉」が見えているような表示となります。(ただし、スタート地点では、上の階層(=屋上)の入口から赤い玉が見えていますが、入口から外に出ることはできません。)

・移動時にクリックする場所は以下の通りです。

  同じ階層(最大6方向)に移動:右側のマップ上で、移動先の部屋をクリック

  上の階層(最大3方向)に移動:左側のマップ上で、移動先の部屋をクリック

  下の階層(最大3方向)に移動:右側のマップ上の現在位置にある、移動先の部屋に至る穴をクリック

・最下層の一番手前側にある、出口のある部屋に到達すると、「EXIT」ボタンが表示されるので、それをクリックした時点で脱出完了となります。あえて「EXIT」ボタンをクリックせずに、マップ内を継続して探索することも可能です。

・脱出後は「new maze」ボタンをクリックすると、新たにダンジョンを自動生成します。また、ダンジョン探索の途中でも、右下隅の「reset」ボタンをクリックすると、現在のマップを破棄して自動生成からやりなおします。

菱形十二面体による空間充填について

菱形十二面体で空間を埋めると、各図形の中心は面心立方格子を形成します。今回のダンジョンでは、その面心立方格子の最稠密面を各階層として表示しています。

空間に敷き詰められた菱形十二面体は、12個の全ての面で他の菱形十二面体と隣接しており、この立体迷路ではその隣接面に壁がない場合は部屋間の移動が可能なので、各部屋には最大で12方向(同じ階層で6方向、上下それぞれの階層に3方向ずつ)の移動先が存在することになります。