月刊「現代数学」数学パズルにトドメをさす?! 今月のFlash    おまけは→こちら
第41回
2014年 2月号
枠に詰め込め!(その2) 〜ジグザグに押し込める〜
正方形への紐付き円板シート詰め込み問題の解を観察する
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目的

(n+1)×(m+1)の格子状に並べられた円板において隣り合うもの同士の互いの中心を伸び縮みしない紐で結んだシートを,なるべく小さい正方形に詰め込む問題(本編記事の問題1)についての、1≦n≦m≦100における最適解を表示します。また、最適解とはならなかったもう1つの配置タイプと比較することもできます。

紐のない一般的な円の正方形への詰め込み問題の現状知られている最善解(外部サイトPackomania参照)や、前回の今回とは異なる制約のもとでの最適解とも比較してみましょう。

最適解の一覧は、今月のおまけにテキストファイルでも収録しています。

操作方法

・n,mの値を表示している欄の右側のup/downボタンにより、パラメータを変更します。変更時に表示されるのは、そのパラメータに対する最適解です。

・パラメータはn≦mの関係を保ちながら変化します。したがって、n=mの状態からnを増やすとmも連動して増え、mを減らすとnも連動して減ります。

・最適解とは異なる配置タイプを表示するには、"show other"をクリックします。また、再び最適解を表示するには、"show optimum"をクリックします。

・紐で結ばれている円板同士以外の円板間の接触を表示するには、"show contacts"をクリックします(接している円板の中心間が赤線で結ばれて表示されます)。赤線を消すには"hide contacts"をクリックします。

配置タイプについて

√3m<2n+1のとき

Type1とType2のうちLの小さいほうが最適解となります。

・Type1:縦の列のn+1個は1直線上に並び、各列は交互に上辺と下辺に接する。

・Type2:列も行もジグザグの並びとなり、内部の円板は周囲の5個の円板と接する。

√3m>2n+1のとき

Type3とType4のうちLの小さいほうが最適解となります。

・Type3:各列のn+1個は1直線上に並べ、それを全体の幅が最小になるように交互に配列したブロックをまっすぐ配置。

  (ブロックは下辺には接しない)

・Type4:Type3と同じブロックを斜めにして4辺と接するように配置。

パラメータについて

N:円板の個数

L:円の半径を1とした場合の正方形の一辺の長さ

r:正方形の一辺の長さを1とした場合の円の半径

l:円の中心間の距離の最小値を1とした場合の、円の中心を含む(最小の)正方形の一辺の長さ

d:円の中心を含む正方形の一辺の長さを1とした場合の円の中心間の距離の最小値(の最大値)

※記事本編の訂正

現代数学2014年2月号「数学パズルにトドメをさす?!」第41回「2.ジグザグ×ジグザグ」の、図6の直前の解説において
   誤:右の配置ではL≒17.9043
とありますが、これは誤りであり正しくは
   正:右の配置ではL≒17.9725
でした。お詫びして訂正します。